月のはじめに考える ─ 失意泰然 

座右の銘について考える機会があった

失意泰然

母校の図書館に学長であった丹羽保次郎先生の筆で「失意泰然」書いてあったのが座右の銘だ

この言葉に初めて出会ったときは何気なし読み過ごしたのだが、
その後、三年生への進級時に原級留置になり、
失意に満ちてくよくよしながら、ふと立ち寄った図書館で再会した

まさにそのときは、落第で自暴自棄になっていて、
誰も自分を助けてはくれない試練の道から脱出しなくてはいけない時期だった

落第したことで同級生は人の二倍になったし、貴重な人生を経験できた
迷わずに歩み切ろうと自らを叱咤できたのは先生の揮毫のおかげだとを感謝している

苦難にあっても信念を持って生きよという教えだったのだろう

丹羽先生は同郷の出身者で、これを誇りに勇気をもらって背筋を伸ばして生きることができた

明末の儒者・崔後渠の六然からのこの四文字は、人生で一番苦しかったときに、私を導いてくれた
そのことを思うとまさに座右の銘であり、掛け替えのない言葉である

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