迷路ごっこ

わたしは
どこか
戻ってゆけるところを
さがしつづけている

果たして
そんなものやそんなところが
この世にあるのだろうか

そんなつもりで
これまで生きてこなかった

しかし
もしも
そのつもりで生きてきて
周到に準備をしたものがあったならば
それは味気ないもので
戻れるようなものではなかっただろう

わたしは
戻るところを探しながら
迷路ごっこのようなことをし続けるのだろうか

封じる

横なぐりの雨が暴れた夕暮れに
凪の入り江を見下ろすの

汚れたガラスを越してみえてくる
色をなくした波のゆらめき

焼け焦げてピンクに染まった反対の空を
飲み込んでしまいそうな暗い海と闘いながら
時間を刻む

君がここにいたならば
扉を閉めて君を封じ込めて

海に沈んでしまいたくなるだろう

濡れて汚れた君を
僕のものにしたいと願うだろう