不思議な友だち

あれこれと書きながらもなかなか登場しない人(Kさん)がいます。

その人(Kさん)は学生時代に心の拠り所の人として存在したとても大切な人です。

都内に住み車でならば30分ほどで辿り着けるような近所にいながら五年間の暮らしで一度しか会わなかったというような一風変わった関係の友人です。

わはくさんはこの人のことをペラペラとは喋りませんでしてどんな間柄でどんな友だちだったのかもあまり話してくれませんでした。

初めて出会ったときのこともサラリと教えてくれただけです。

合コンをやってその会場で息が全然合わずに貶(けな)し合いばかりをして終了となったにもかかわらず手紙のやり取りが始まってそれで長い友だちになっていることは結構色んな人たちに喋っているみたいですがそれ以上はあまり知らされない。

近くにいても会わなかったのだし実際のところそんなにみなさんにペラペラと教えて回るような出来事もなくて手紙の友だちだったようです。

文學部の彼女でしたが熱く文学作品のことを語り合ったりしたわけでもなかったみたいですし趣味もお互いでよく知り合って理解しているわけでもないらしい。

就職が決まって浮かれているわはくさんをお祝いするために新宿の飲み屋街の地下の一角にある小さな居酒屋でひっそりと二人だけのさようならパーティをやっています。

就職で京都に去ってゆくわはくさんとのお別れの挨拶だったのです。

合コンの後で会ったのは五年間でこの1回きりでした。

五年間不定期に手紙だけはやりとりをしていましたが電話もかけないし写真も見せあわないし近くにいながら会わないで合コンのときの面影だけを胸に抱いていた人に新宿で再会したその雰囲気は想像できないものがあります。

わはくさんが京都に行ってからも細々と文通は続いていました。

わはくさんのツマ(J)さんはわはくさんが京都に来たばかりのころのことをよく覚えていていつもポストに手紙が届いているのを見かけたと言ってます。

でもその手紙は実は半分は鶴さんからのものだったかもという心配もあってもう半分が(Kさん)からのものだったかも知れないのですけれども今となってはそんなことはどうだっていいことです。

20150621kutinasiくちなしIMG_1765

広告