続「自伝のススメ」を考える  クリスマス号外


▼ 年賀状 それは自伝の終楽章

年賀をやめるという話のネタをあちらこちらで読む
みんなよっぽど嫌や嫌やと思い続けていたのですなあ

しかしながら、よく考えるとそれはおかしい
むしろ反対ではないか

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「自伝のススメ」をこれまで考察してきているのだが
年賀状というものは手紙の形をしているが
あれは失われていった「自伝」の一部であって
六十歳を過ぎてから毎年年末に書く年賀状というのは「自伝の最終楽章」のようなものだ

グランディオーソで終わるためにも
止めるなんていう愚かな発想は捨てて
今こそ年賀状を書くのが美しい姿と言える

年賀状は「状」であって表彰状、感謝状の「状」を頂いているんだということをしっかりと受け止めていきたい


▼ 反論もいただいた(ツイッターで)

義理の年賀は今年でやめますと強い姿勢だ


▼ 義理を書いてきたという歴史があるのですね

ぼくは そんなものは一枚も出したことがない!

何十枚の手紙はみんなぼくからの激しいメッセージでした
だから もう直ぐ死ぬぞ!と死ぬまで叫び続けるのだ

あとで回収して「年賀自伝」(冊子)ができるほど書くのだ、と思ってます

 

「自伝のススメ」 を考えながら 同世代たちよ自伝をかこうではないか と呼びかけてみたいと思いながら  ─ 冬至篇 (裏窓から)

満月や今年最後のご挨拶

そう書いて十二月の十五夜を送って以来とんとんとんと日々は過ぎまもなく大晦日を迎えようとしている


▼ 月日は容赦なく過ぎてゆく

今のままをとどめっておきたいという気持ち存在する傍らで物事を否応もなく忘れていってしまうという現実と闘う

過去の栄光や足跡は非常にも忘れ難きものである一方で捨て去っても惜しくないことも多々ある

忘却という生理現象は意思を持って自由にコントロールできないのが歯がゆいところで本当に忘れたいことであっても頭の片隅に忌々しく残る

にもかかわらず この複雑な気持ちを無視するかのように 時間は過ぎ去り、掛け替えのないことは次々と忘れ去られてゆく

悔しさがスパイラルで頭の中を駆け巡るが、どうしようもないことは諦めるしかない

そのような世の無常を痛切に骨身に染み込ませながら近年は十二月という暮れの時節を送る

そして毎年同じようなことを思ったり言ったりしているのがとてつもなく滑稽である

老化というひとつの生理現象は避けがたいもので分厚い壁であるのだがこの年の瀬を迎えての儀式が殊の外心地よい

何かいいことの一つや二つありますればため息も笑い飛ばしておけるのでしょうがなかなかそういうものでもないと思いながらも年末の時間を回顧に費やす

空っぽなのだ
思い出しているふりをしているけど何も考えていない

それでいいのだ

頭の中にあるのはあと五年で父が逝った年齢に到達するというどっしりと重くて静かな振動のようなものを身体のどこかが支えている

そいうことだ
誰もわかるわけがない



▼ ひとつの言葉

散々過去を振り返ってきたわけであるがやっと今頃になってひとつの言葉に到達した

あの人は可哀想な人生を過ごしたようなところもあるものの
自分勝手に過ごしたり、自分勝手にしてきたことも多いのやし
大方満足に生きてきてそんなに可哀想な人生でもなかったのではないかな

不運なときもあったけど
好き勝手なことを言うてそんなに好かれる人でもなかったけど
悪い人でもなかったので世間にもそれほど恥ずかしいこともないし
それほど大した力もないし何もできるわけでもないのに
理屈こいて大きなことばっかし言うて
まあ楽しい生きてきたんとちゃうか

多分
そんな言葉に尽きるのではなかろうか

「自伝のススメ」
を考えながら 同世代たちよ自伝をかこうではないか
と呼びかけてみたいと思い

自分の評伝ダイジェストを推測してみて思い浮かぶのがこのような言葉であった


自伝のススメを噛み砕いて考える 

🔗自伝のススメ ─ 小雪篇 (裏窓から)

を書いたときに


  1. 人生の節を考えてみる
  2. 節を四つ想定する
  3. 人生は起承転結
  4. 成功物語でなくても良い

  1. 出会った人を五人あげてみる
  2. 思い出の人を五名あげてみる
  3. 男子五名、女子五名、先輩三名

と書いた

  • 四つの節って何だろう
  • 五人の女性には どんな物語が潜んでいるの

そんなことを回想すると
このあたりから書き始めるのがいいのでしょうか

誰もしないことを始めよう ─ 自伝のススメ

機械にできることは機械に任せ、人間はより創造的な分野で活動を楽しむべきである
約四十年前に遡り社会の新人であった私たちに立石社長はそう話した
純心にその言葉を受け座右に置き人生を走り続けた

真剣に夢を夢見て技術者は未知へと挑戦しようと挑み続けた時代だった

生体信号を検出処理して臓器をコントロールすれば人工臓器が実現できると考えた時代である
現代では当たり前の挑戦であったが血圧や心電位や体温を計測するのに必死だった
デジタル画像を処理して特徴抽出をする技術にも関わった

二十歳の頃の輪講テーマまで遡って自分の情熱の源流を思い起こしている
コンピューターが鉛筆が二本重なる画像を認識するのに何時間も要していた
CCDカメラは現代と比べるとおもちゃよりも粗末で処理能力も電卓以下であった時代があった

科学技術史を丁寧に辿って人々の心意気とポリシーを学ぶことはとても有意義で重要と考える
開発エンジニアにならなくても技術者であれば基礎学問として必須にして良い

技術が空(empty)から抜け出して新しい輝きを始めるとき
その技術を求めた人たちの気持ちや夢はもちろんのことであるが
人々のその時代の暮らし、技術と向き合う意識、生活の不便や不満の感触などを分析しておくことは不可欠だ

どういった思考の過程で新しいものが生まれてきたのか(思いついていったのか)という流れを明確にしておくことが次の世代がさらに次へと進む時に軌道を確かなものにしてくれるだろう

・誰もしないことを始めよう
・超一流を目指そう

そういう言葉に情熱を燃やしていた時代があった

自伝のススメ ─ 小雪篇 (裏窓から)

小雪

自伝のススメ

のようなことを考えている

他人(ひと)に薦めるようであり
自分のためにまとめている節もあり

そんなことを思いつくまま書いてみた(初版)


  • 何を書くのか考える
  • 人に読まれなくてもOK
  • 伝えることを書く
  • 百年後に面白いもの
  • 隠れた思い出でも良い
  • 当たり前のことはさらり
  • 未完成で良い
  • 言いたいことから書く
  • 思いつくことを五つ挙げよ

 

  • 長編は読みにくい
  • そもそも誰も読まないと思え
  • 私などには興味はない
  • タイトルを重視しよう
  • 作品名を考える

 

  • 出来事をピックアップしてみる
  • 事件があればいくつか挙げる
  • 発言を掘り起こしてまとめる
  • 意見をまとめる
  • 座右の銘を書いておく

 

  • 人生の節を考えてみる
  • 節を四つ想定する
  • 人生は起承転結
  • 成功物語でなくても良い

 

  • 出会った人を五人あげてみる
  • 思い出の人を五名あげてみる
  • 男子五名、女子五名、先輩三名

 

  • 出版のことは別ステージ

自伝のススメ のようなことを考える輪講のようなものをやってみたい

先日ある人に

「自伝のススメ」のようなものを考えてみたいと思うのよ
自分では 格好のいい自伝は書けないから
周りにいる人を集めてきて寺子屋風にして輪講をするの

というような話をしてみた

みんなで自伝を書こう
誰に読んでいただくものでもない
自分のために書こう
回想したことをピックアップして書くのだ

例えば

  • 思い起こしてみて事件だったことを三つ挙げよ
  • どうしても自伝に登場させたい人物を三人挙げよ

なんてどうかねぇ